RANCHER Helm Chart Usage

その他の使い方

K2HR3システムを使ったその他の使い方を紹介します。

オーケストレーション対応

K2HR3システムは、オーケストレーション/オートスケール対応を簡単にする手段を提供できます。

オーケストレーション(オートスケール)に対応するには、配置・再配置されるプログラム(アプリケーション)とそれらが管理するデータなどが自動的にスケールできる必要があります。
プログラム(アプリケーション)が管理している動的なデータのスケールは、それ自身などで対応する必要があります。
しかし、K2HR3システムはプログラム(アプリケーション)自身とこれらの起動に必要となる設定(コンフィグレーション)を状況・状態・環境に応じてサポートすることができます。
その事例・使い方を説明します。

プログラムの設定を配布

オーケストレーション(オートスケール)で対応させられるプログラム(アプリケーション)は、状況・状態・環境に応じた設定(コンフィグレーション)が必要となるケースがあります。
この設定(コンフィグレーション)を都度作成し、一緒に配布するような運用を行うと、スケールはできるが、オートではない状態となりがちです。

K2HR3システムでリソース(RESOURCE)の動的な生成を行うことで、状況・状態・環境に応じた設定(コンフィグレーション)を配布できます。
つまり、オートスケールされたプログラム(アプリケーション)はパッケージから実行形式のみを配布し、その実行のための設定(コンフィグレーション)はK2HR3システムからリソース(RESOURCE)として読み出すようにできます。

リソース(RESOURCE)の動的な生成には、K2HR3 テンプレートエンジンに対応したテンプレート(TEMPLATE)で記述したリソース(RESOURCE)を登録するだけです。
テンプレート(TEMPLATE)では、K2HR3システムのアクセス許可されたすべてのロール(ROLE)、リソース(RESOURCE)、条件文、四則演算が可能であり、設定(コンフィグレーション)の作成ができます。

K2HR3 Usage Other - Orchestration

このように動的リソース(RESOURCE)を定義し、これを使うことでオーケストレーション(オートスケール)の対応を簡単にできます。
言い換えると、設定(コンフィグレーション)情報を配布するサーバーを準備しなくても、RBAC付きでK2HR3システムを利用することができます。

ホスト(HOST)を列挙

IaaS(OpenStack、kubernetes)などを使いインスタンスやポッド/コンテナーとしてホスト(HOST)を起動している場合、動的にホスト(HOST)が変化します。
オーケストレーション(オートスケール)では、特に顕著であり、ユーザ(USER)が意識せず、この事象が発生します。
プログラム(アプリケーション)やシステムが、ホスト(HOST)の集合に依存している場合、この変化を自動的に捉え、反映する必要があります。

上述の使い方で説明していますが、この課題となるホスト(HOST)の集合を動的に列挙することがK2HR3システムを使うことで可能です。
このような使い方が必要となるケースの場合、K2HR3を使うことを推奨します。

鍵の動的な配布

他のシステムにアクセスするために、鍵(共通鍵、公開鍵、秘密鍵等)を使うプログラム(アプリケーション)があります。
このようなプログラム(アプリケーション)に対して、鍵が変更となった場合、更新する場合などのケースを考えてみます。

一般的には、鍵を再配布し、プログラム(アプリケーション)を再起動する等を行います。
この配布の処理をK2HR3システムを使い簡単にすることができます。

+サービス(+SERVICE)機能を使い、サービス(SERVICE)の所有側(OWNER)が利用側(MEMBER)に対して、鍵をリソース(RESOURCE)として登録することができます。
これにより、鍵を所有側(OWNER)のタイミングで更新・変更・追加などできるようになります。

K2HR3 Usage Other - Key

プログラム(アプリケーション)もしくはそれを含むシステムが、鍵の変更を検知し、再起動もしくは再読み込みを行うことが可能であれば、所有側(OWNER)は利用側(MEMBER)に配慮せず、鍵の入れ替えができます。
鍵の配布・更新などのシステムを別途準備することも可能ですが、+サービス(+SERVICE)機能のように連携機能・RBAC機能を同時に持ち、IaaS(OpenStackやkubernetes)にも連動するように準備するのはコストがかかります。
これらとの連携・RBAC・連動が可能なK2HR3システムを使うことで、コストの低減・安全な導入ができます。

自動登録・削除時の追加処理

OpenStackで仮想コンピューティング(Virtual Machine)の自動登録・削除をするとき、パッケージのインストールと、Systemdサービスの開始・停止ができます。

OpenStackにおける自動登録時の処理

OpenStackで仮想コンピューティング(Virtual Machine)の自動登録を行うとき、同時にパッケージのインストールと、Systemdサービスの開始ができます。
この処理を行うためには、仮想コンピューティング(Virtual Machine)を登録するロール(ROLE)に対応したリソース(RESOURCE)にパッケージ名、Systemdサービス名を指定しておきます。

例えば、登録先のロール(ROLE)が以下のYRNパスだとします。

yrn:yahoo:::mytenant:role:myhosts

この場合、以下のYRNパスのリソース(RESOURCE)のKEYSデータにパッケージ名、Systemdサービス名を列挙できます。

yrn:yahoo:::mytenant:resoruce:myhosts

OpenStackにおける自動削除時の処理

OpenStackで仮想コンピューティング(Virtual Machine)の削除を行うとき、同時にSystemdサービスの停止ができます。
この処理を行うためには、仮想コンピューティング(Virtual Machine)をが登録されているロール(ROLE)に対応したリソース(RESOURCE)にSystemdサービス名を指定しておきます。

リソース(RESOURCE)のKEYSデータは、登録時と同じ k2hr3-init-systemd-packages が使われます。
つまり、登録時に起動したSystemdサービスは、削除時に自動的に停止できます。

その他の事例

今後もこのドキュメントに事例を追加していきます。

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